ブックタイトルぶんぶんテレビ番組ガイド 2020年10月号

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ぶんぶんテレビ番組ガイド 2020年10月号

https://channel-guide.jp/interview/思春期の中学生役で6年ぶりに主演彼女が見つけた“信じること”の意味芦田愛菜天才子役として一大ブームを巻き起こしながらも、その後しっかりとした足取りで成長を続ける芦田愛菜。現在16歳となった彼女が、実に6年ぶりに実写映画の主演を務める。芥川賞作家・今村夏子の同名小説を映画化した『星の子』だ。主人公の複雑な心情を表現した芦田が、今作を通じて感じたことを語ってくれた。● ● ●役作りをする時は、いつも脚本をとにかく自分が納得するまで読み返します。今回は原作の小説も肌身離さず持ち歩き、「ちひろはどんな気持ちなんだろう」と常に考え続けていました。そうすることで分かったのは、ちひろという女の子は「自分の意見はしっかり持っているけれど、それを表現するのが苦手なんだ」ということでした。友達は多くないけれど、心を許せる親友の前では、親には言えないような悩みも話せる素直さがあるんです。そんなところが彼女の魅力ですね。子供にとって“親”は一番身近な存在ですよね。だからその存在は「人生の見本」みたいなものでとても影響力があり、特に幼いころはその世界が全てだと感じます。大人になるにつれてその世界が広がっていき、ちひろも世間から見たら両親が普通ではないこととか、今まで見たくなかったものにだんだん気づいてしまうんです。そこで拒否するのではなく両親の“心”の部分を信じようとする。ちひろの強さはそこだと思います。私自身は、幼い頃に親から「挨拶やお礼は、きちんと口に出さないと伝わらないんだよ」と教えてもらい、それを今でも心掛けています。感謝を言葉にすることって、大切な事だと思うんです。この作品を通じて私が一番感じたのは、“信じる”こととは、なにかということです。ありふれた言葉ですが、深くその意味を考えてみると、自分の期待している人物像や結果を、相手に望んでいるだけのような気がします。「信じていたのに」とか「裏切られた」なんて自分が思ってしまう時は、本当は相手の知らなかった部分に気付いただけなのかもしれません。私たちは周りの環境に流されがちで、相手を受け止めることってすごく難しいことだけど、揺るがない自分の軸を持つことがなにより大事なんじゃないでしょうか。観客の方々にもこの作品が、それぞれの“信じる”ことの答えや、自分にとって“ 信じたい人”は誰なのか、考えるきっかけになったらうれしいです。「『挨拶やお礼はきちんと言葉にする』という親の教えを今でも心掛けています」Photo:岡本英理 Text:水越小夜子 Styling:浜松あゆみ Hair&Make:久慈拓路(KIBI)MANA ASHIDA2004年6月23日生まれ。2 0 1 0 年、6 歳で出演したT Vドラマ『M o t h e r』で一躍脚光を浴びる。その後、『マルモのおきて』(11)にて主演&主題歌を務め、N H K紅白歌合戦に史上最年少で出演し、映画『パシフィック・リム』(13)にてハリウッドデビューを果たすなど、多方面で活躍している。「星の子」大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたちひろ(芦田愛菜)。だが両親は病弱だった幼少期の彼女を治した“あやしい宗教”を深く信じていた。中学3年になったちひろは、一目惚れした新任の先生に夜の公園で奇妙な儀式をする両親を見られてしまい…。監督:大森立嗣 出演:芦田愛菜i●2020年10月9日(金)全国ロードショーc2020「星の子」製作委員会4 ぶんぶんテレビ